イラディアンスキャッシュを使用して、パストレーシング時のレンダリング時間と品質を両立
レンダリング手法で「パストレーシング」を選択し、大域照明で「パストレーシング」を指定した場合は、
「イラディアンスキャッシュ」のオフ/オンにより、レンダリング時間/品質に大きく影響します。
「イラディアンスキャッシュ」は、サンプリング計算を行う際に描画点の一部のみを照度計算し、
それ以外の箇所ではサンプリングを行った周囲の情報を集めて情報を補間します。
これによってサンプリング計算を簡略化し、レンダリング時間を軽減することができます。
イラディアンスキャッシュがオフの場合
「イラディアンスキャッシュ」をオフにしたほうが、より正確な結果になります。
ただし、間接照明計算はレイが走査した位置でのみ行われます。
レンダリング画像としては粒状のノイズが目立つ「高周波ノイズ」が発生します。
上画像は、「レイトレーシングの画質」300、イラディアンスキャッシュをオフにしてレンダリングしています。
高周波ノイズが目立たないように詰めていくには、レンダリング時間をかける必要があります。
イラディアンスキャッシュがオンの場合
「イラディアンスキャッシュ」がオンの場合は間接照明計算を補間するため、
「レイトレーシングの画質」がある程度低くても高周波ノイズが発生しないレンダリング結果を得ることができます。
また、「レイトレーシングの画質」でのサンプリング指定が小さな値でも補間で滑らかに処理されます。
これにより、レンダリング時間の短縮と品質アップを両立できるようになります。
ただし、室内シーンの場合はある程度サンプリング数が必要です。
上画像は、「レイトレーシングの画質」100、イラディアンスキャッシュをオンにしてレンダリングしています。