GPUレイトレーシング
Ver.22
GPUレイトレーシングは、グラフィックカードの並列演算機能をレンダリングで使用します。
高速にレンダリング結果を反映することができます。
640 x 480ピクセルでレンダリングして比較しました。
OS : Windows 10 (64bit)
CPU : 12 x AMD Ryzen 5 3600 6-Core
GPU : NVIDIA GeForce RTX 3060
Memory : 32 GB
対応しているグラフィックカードは「Shade3D Ver.22 動作環境」( https://shade3d.jp/ja/products/shade3d/ver22/environment.html )をご参照くださいませ。
↓ パストレーシング + パストレーシング、イラディアンスキャッシュ使用 (105秒)。
↓ パストレーシング + パストレーシング、イラディアンスキャッシュなし + AIノイズ除去 (21秒)。
↓ GPUレイトレーシング + AIノイズ除去 (1秒)。サンプル数150。
GPUレイトレーシングは、大域照明の反映も含まれます。
CPUのみでレンダリングを行う従来に比べて、かなり高速です。
GPUレイトレーシングを使ったレンダリングを行う手順
レンダリング設定で「GPUレイトレーシング」を選択します。
なお、「大域照明」タブ内は「反射係数」以外は調整できません。
「その他」タブで「サンプル数」(デフォルトは50)を調整します。
サンプル数を大きくすることで、より詳細なレンダリングが行われます。
特に室内シーンの場合、デフォルトの50では少なすぎるかもしれません。
サンプル数が大きくなるほどレンダリング時間がかかることになりますが、GPUレンダリングの場合はそれほどレンダリング時間の増大にはつながりません。
「視線追跡レベル」は、従来のレンダリング時と同じで透過または反射する場合の追跡回数の最大数を指定します。
「サンプル数」による違い
「サンプル数」を確認するには「AIノイズ除去」を無効にしてレンダリングすると差が分かりやすいです。
以下はサンプル数を50/150/300/600と変化させたときの比較です。
比較しやすいように、AIノイズ除去は無効にしています。
レンダリング時間は640 x 480ピクセルで0-1秒ほどとなり、ほとんど差はありません。
サンプル数が大きいほどノイズが消えていっています。
Ver.22でのGPUレイトレーシングの制限以降
Ver.22段階では、いくつか制限事項があります。
制限事項についてはShade3Dオンラインヘルプの「GPUレイトレーシング」( http://help.shade3d.jp/shadehelp/source/ja/Manual/22.0NewFeatures/Rendering_Related/GPU_Raytracing/00.html )もご参照くださいませ。
- レンダリングブーリアンや穴の表現に対応していません。
- マテリアルが「Shade3Dマテリアル」の場合は大域照明が反映されません。
また、いくつかのパラメータもレンダリングに反映されません。
「PBRマテリアル」の場合は大域照明が反映されます。 - 「PBRマテリアル」使用時、マッピングの乗算合成以外は対応していません。
- 「PBRマテリアル」使用時、スペキュラ/法線マッピングに対応していません。
- 面光源、線光源、配光光源は点光源に置き換えられます。