レンダリングでの被写界深度(DOF)の表現

レンダリングの手法でパストレーシングを指定することで、被写界深度を表現します。

被写界深度(DOF : Depth Of Field)とは、カメラでの撮影時に焦点が合っているように見える距離の範囲です。
焦点を合わせた位置を中心として一定範囲内は比較的鮮明に表示され、焦点から遠ざかるとぼやけていく表現となります。

Standard/Professional版の場合は、プラグインの「DepthPlus」を使用してエフェクトとして効果を出すことができます。
ここでは、標準のレンダラを使用して被写界深度を表現します。

被写界深度を考慮したレンダリングを行う

以下のようなシーンを用意しました。
白いワイヤーフレームがカメラになります。

パストレーシングでレンダリングすると以下のようになっています。

カメラの焦点を調整

3次元カーソルで焦点位置を指定します。
図形ウィンドウ上で焦点にしたい箇所をクリックすることで、3次元カーソル位置となります。
次に、統合パレットのカメラウィンドウの「詳細設定」の「焦点」ボタンを選択します。

これで、3次元カーソル位置が被写体面となります。この部分が焦点としてピントが合う位置です。
被写体面はカメラの視線に垂直な面となります。
焦点のスライダを0.0より大きくすることでぼかし効果がかかります。

レンダリング設定の手法で「パストレーシング」を選択してレンダリングします。

手法がパストレーシング以外では被写界深度の効果は反映されません。

焦点のスライダ値を0.15とした場合は、以下のようになりました。

手前のリンゴに焦点が合ってるのが確認できます。

焦点のスライダ値を0.5と大きくした場合は、以下のようにぼかしが強くなりました。

焦点位置を後ろのリンゴに合わせた場合は以下のようになりました。

「被写体面」として、カメラからの面としての位置でピントが合っているのを確認できます。

この被写界深度は、レンダリングのサンプリング数を上げることにより品質を上げることができます。
より品質を上げるには、レンダリング設定の「レイトレーシングの画質」を調整するようにします。

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