PBRマテリアルの設定
ver.20
Shade3D Professional ver.20でPBRマテリアルの設定を行うことができるようになりました。
ここでは、表面材質としてPBRマテリアルを割り当てる方法を説明します。
形状に対して新規にマテリアルを割り当てる場合、統合パレットの表面材質ウィンドウで
「作成」をクリックしてポップアップメニューを表示します。
「PBRマテリアル」か「Shade3Dマテリアル」のどちらかを指定できます。
なお、「PBRマテリアル」と「Shade3Dマテリアル」は互換性がありません。
片方に切り替えた場合は、マテリアルの全パラメータはクリアされます。
「Shade3Dマテリアル」は、従来のShade3Dのマテリアル指定になります。
「PBRマテリアル」がver.20で追加されたマテリアル指定です。
マテリアルをマスターマテリアルにした場合、ブラウザの「マスターマテリアルパート」では
「Shade3Dマテリアル」は(Shade3D)のラベルが付きます。
「PBRマテリアル」は(PBR)のラベルが付きます。
PBRマテリアルのパラメータ
「PBRマテリアル」は、「Shade3Dマテリアル」よりも指定できるパラメータが少ないです。
PBRマテリアルを使用することでパラメータを減らすことができる箇所として、光沢や光沢サイズ、フレネルなどがあります。
物理ベースのPBRでは、これらは自動的に計算されます。
PBRマテリアルを使用することにより、「Shade3Dマテリアル」よりも直感的にマテリアル指定できます。
基本設定
基本設定の以下のパラメータでマテリアルを表現することになります。
この基本設定それぞれにテクスチャマッピングを割り当てることができます。
パラメータ名 | 要素 | 内容 |
---|---|---|
ベースカラー | 色(RGB) | マテリアルの色情報。 アルベド(Albedo)とも呼ばれます。 |
メタリック | グレイスケール(0.0-1.0) | 映り込みの強さ |
ラフネス | グレイスケール(0.0-1.0) | 荒さ。 1.0に近づくほどざらついた表現になります。 |
屈折率/スペキュラ | グレイスケール (屈折率の場合 1.0-3.0、 スペキュラの場合 0.0-1.0) |
屈折率/スペキュラをポップアップメニューで切り替えることができます。 |
透明度 | グレイスケール(0.0-1.0) | 透過の強さ |
発光 | グレイスケール(0.0-1.0) + 色(RGB) | 発光の強さ。発光色を指定できます。 |
PBRマテリアルの場合は反射や透過が発生する場合でも、ベースカラーを黒に近づける必要はありません。
マッピング
マッピングはイメージのほか、ストライプ/チェック/スポット/雲などのプロシージャルテクスチャ(ソリッドテクスチャ)も指定できます。
PBRマテリアルも含めて他のツール間で形状をやり取りする場合は、マッピングは極力イメージを使用するほうがいいかもしれません。
プロシージャルテクスチャは3DCGツール別に個々のパラメータを持ち、どのツールにおいても他ツールと互換性はほぼありません。
また、プロシージャルテクスチャを完全に受け渡しできる形状ファイルフォーマットもありません。
テクスチャイメージを使用したマッピングで、
「ベースカラー」「メタリック」「ラフネス」「スペキュラ」「透明度」「発光」「オクルージョン」「法線」を指定できます。
「ベースカラー」「発光」はRGBのカラーマップテクスチャ、「法線」は法線マップテクスチャ、
それ以外はグレイスケールのテクスチャを指定します。
凸凹のシェーディングを行う場合は、PBRマテリアルではバンプマップは使用できません。
その場合は、法線マップを使用するようにします。